成績はオールA 希少な難病「外胚葉形成不全症」の少年が障がい者のイメージを変える<シンガポール>

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希少難病の青年が「障害者」のイメージを変える(画像はFacebookのスクリーンショット)
希少難病の青年が「障害者」のイメージを変える(画像はFacebookのスクリーンショット)

「外胚葉異形成症」というきわめて希少な難病がある。外胚葉組織が関わっている毛髪、歯、爪、汗腺などに先天的な形成異常があるものの総称で、最も症例が多いのは「無汗性外胚葉異形成症」。この病を持って生まれた1人の少年が名門校をトップの成績で卒業し、大変な注目を集めている。



シンガポールの超名門中高一貫校(女子のみ高校から)である「ラッフルズ・インスティテューション(Raffles Institution、RI)」。ここは成績が上位3%の優秀な生徒ばかりを集めて指導しており、卒業後はアメリカの名門アイビーリーグやイギリスのケンブリッジ、オックスフォード大学などに進学することになる。

そのラッフルズ・インスティテュートをこのほど最優秀の成績で卒業した男子生徒は、じつは難病を抱えた障がい者だった。名前はロー・イー・ハン(Loh Yih Hang)さん。しかし特徴的な外見ゆえ、在学していた6年間ずっと「ヴァンパイア」などというニックネームで呼ばれていたという。

汗腺がなく、汗をかくべきシーンで汗が噴き出さないため熱中症になりやすい。日陰で過ごすように心がけ、熱がこもってきた時に頭に水をかけるための水筒も手放せない。また唾液腺もわずかで髪も歯も生えていない。しかも坊主頭ゆえ18歳という実年齢よりもぐっと老けて見える。これがローさんを悩ませている病気の症状だ。

そんな自分自身について、ローさんは「この症状は不快ですが、だからどう対処すればよいのかもわからず、両親からは『他人に何を言われても気にするな』とだけ言われて育ちました。でも幼い頃からこんな体なので、僕は素直にそれを受け止めながら普通に友達を作ってきました」と語っている。

物理学、化学、数学、地理学、論文およびプロジェクト作業で残念ながらBを取る生徒も多いなか、ローさんの成績は見事オールA。体育に関しては、得意な水泳のクラスに積極的に参加してきたそうだ。

「人生は予測できないことがいっぱいある。だからこそ面白いのかもしれません。そうでなければ人生なんて退屈なものになってしまうかもしれないのです」とメディアの取材に答えるローさん。

「自分が抱えている難題はすべて、人生をより面白くするための課題だと捉え、克服のためコツコツ努力を続ける、それだけです」と、いとも簡単なことのように答えている。今後は大学でコンピューターサイエンスを学ぶ予定だという。



画像:『Facebook』Loh Yih Hang for RIPB #37

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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