新型コロナウイルス「死のリスク」は誰にも? 既往歴のない36歳男性患者の死で

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新型コロナウイルス思った以上に手ごわい可能性(画像はイメージです)
新型コロナウイルス思った以上に手ごわい可能性(画像はイメージです)

新型コロナウイルスに感染した肺炎患者が病院にあふれている中国・湖北省武漢市で、患者や家族の間に、ここにきてかなり強い危機感や不安、絶望感が漂い始めている。それまでは健康体だと思っていた若い患者が死亡したためだ。



新型コロナウイルスについては当初、「65歳以上の高齢者や高血圧、糖尿病、呼吸器疾患などの基礎疾患がなければ命を落とすことはまずない。深刻な呼吸器疾患を引き起こし、致死率も高いSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)ほどに恐れる必要はない」などと報じられてきた。

ところが武漢市の病院で、既往歴のない「李」さん(それ以上の情報は明らかにされず)という36歳の男性患者が死亡したことを湖北省保健当局が24日に発表した。李さんは高熱が3日続いて今月9日に入院。胸部レントゲン写真には肺炎特有の陰が確認され、白血球高値につきただちに治療が開始されたという。

ところが李さんの病状は次第に悪化し、今月23日に心拍数が低下して心停止に陥り、息を引き取ったとのこと。これまでの健康な若者なら感染してもまず大丈夫という理論が覆されたことで、現場では誰もが死のリスクを意識するべきなのかといった新たな不安が渦巻いているという。

WHOは2日間にわたる会議の結果、「中国本土では確かに緊急事態が起きているという認識だが、まだ世界的な病気の流行を示すパンデミックの域には至っていないと強調。決してパニックに陥ることがないよう人々に呼び掛けている。武漢市をはじめ臨床データは定期的に世界保健機関(WHO)に提出されており、新型コロナウイルスのアウトブレークを管理するシステムはしっかりとコントロールされているもようだ。

この件について、英国の公立大学「インペリアル・カレッジ・ロンドン」で生物医学研究が専門のピーター・オープンショウ博士は、「健康だと思われていた人々がコロナウイルスに感染した場合、その影響を受けやすいかどうかは遺伝的素因に個人差がある」と説明する。これまでの重症例や死亡例を含め、そのあたりの調査が早急に進められることが期待されているもようだ。



(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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