<世界旅紀行>スコットランドその3 エディンバラ城見学とカールトン・ヒル

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真っ赤なライオンの紋章が迎えてくれるエディンバラ城(Photo by 朝比奈)
真っ赤なライオンの紋章が迎えてくれるエディンバラ城(Photo by 朝比奈)

~目標は世界遺産・厳選52か所の制覇~

ロンドンで夏のテニスの祭典「ウィンブルドン選手権」を満喫した後はスコットランドへ。憧れていたハイランド地方を巡る旅の後は、旧市街も新市街も世界遺産に登録というじつに美しいエディンバラに2泊。今回はそのハイライトのひとつとなるエディンバラ城とカールトン・ヒルについてお伝えしてみます。



<エディンバラ城>
非常に古い時代の歴史的建造物が数多く残る旧市街の中心的存在として、岩山の上にそびえ立つ「エディンバラ城」。エディンバラ城を守る強固な岩盤はキャッスル・ロックと呼ばれ、要塞としての役目を果たしています。これでもか、これでもかと戦争が繰り返された時代のお城で、優雅さではなく強さと厳しさが全面に現れている感じです。

こんな岩盤の上にそびえるエディンバラ城(Photo by 朝比奈)
こんな岩盤の上にそびえるエディンバラ城(Photo by 朝比奈)

お城に入るとまずはクラウンスクエア(広い中庭)に出ます。そこからマップと標識に従ってロイヤルパレス、国立戦争記念館、グレートホール、クイーン・アン棟など様々な建物に入ることになり、見学の動線としてはとても楽なお城といえそうです。

エディンバラ城からの眺めがこれまたすばらしい!(Photo by 朝比奈)
エディンバラ城からの眺めがこれまたすばらしい!(Photo by 朝比奈)

■砲台
ハーフムーン、アーガイル、フォアウォールなど特大サイズの砲台がたくさん設けられていたエディンバラ城。15世紀にベルギーで製造された「モンス・メグ(Mons Meg)」は重さ6トンととにかく巨大。

モンス・メグは大迫力!(Photo by 朝比奈)
モンス・メグは大迫力!(Photo by 朝比奈)

ここから放つ砲弾は重さなんと150キロもあるのに、最大射程距離は3キロ超だったそうです。

フォアウォール砲台から見える眺め(Photo by 朝比奈)
フォアウォール砲台から見える眺め(Photo by 朝比奈)

海外人気ドラマシリーズ『REIGN/クイーン・メアリー ~愛と欲望の王宮~』をご存じでしょうか。あのドラマで有名になったスコットランドの王女メアリー1世とフランス皇太子のフランソワが1558年に結婚した際にも、ここでドカンと一発大きな音が鳴り響いたそうです。

地下に降りる石の階段があり、進んでみるとそこは数多くの捕虜をハンモックで寝させていた捕虜収容所でした。

捕虜たちはこのハンモックで寝ていたそう(Photo by 朝比奈)
捕虜たちはこのハンモックで寝ていたそう(Photo by 朝比奈)

スペイン継承戦争とナポレオン戦争などで捉えられた人々が暗いこの部屋で暮らしていたのです。

■ロイヤルパレス
黄金のナンバー「1615」がわかりますか? こちらがロイヤルパレスです。

ロイヤルパレスは「1615のプレートが目印」(Photo by 朝比奈)
ロイヤルパレスは「1615のプレートが目印」(Photo by 朝比奈)

ここはジェームス6世など王族が暮らしていたところです。

ホコリっぽく狭い螺旋階段を皆でグルグル上り下り(Photo by 朝比奈)
ホコリっぽく狭い螺旋階段を皆でグルグル上り下り(Photo by 朝比奈)

なかでも下のレイ・ホール(LAICH HALL)は、エンボス加工のある漆喰の天井と王家の紋章が美しいと高く評価されているとのこと。この白い暖炉が有名だそうです。

レイ・ホールの大理石の美しい暖炉(Photo by 朝比奈)
レイ・ホールの大理石の美しい暖炉(Photo by 朝比奈)

スコットランドの有名な女王、メアリー・ステュアートの肖像画などももちろんありました。『REIGN/クイーン・メアリー』が大好きな筆者はワクワクしながらこのお城を見学しました。

ドラマでは「メアリーと結ばれると病弱な長男であるフランソワ王子は死ぬ」という不吉な予言に翻弄されたフランス王室。そのためスコトランドから6歳で迎えたメアリーに対し、義母で未亡人の皇后カトリーヌはずっと意地悪をしつづけましたね。結局メアリーがフランスの王妃を務めたのはたった1年半ったとか。

フランソワが亡くなった後も、祖国スコットランドを救えるだけの富がほしくてメアリーはフランスで再婚相手を探した、そうドラマにはあったのですが、実際は異なるそうです。彼女はほどなくスコットランドに帰国。その後、二度とフランスに戻ることはなかったそうです。でも、スコットランドの女王に戻ったメアリーを待っていたのは民衆が喜ぶ処刑。彼らはエキサイティングな見世物として処刑を楽しみにしていたそうです。

メアリーはその日、血の色が目立たないよう赤いドレスで臨むことにしました。ところが介錯(かいしゃく)を担当した者があまりにもヘタで、3度目でやっと首を落とせたという残酷さだったそうです。なんとも気の毒ですね…。

■グレート・ホール
ここは儀式用の大広間です。展示されているのは鎧兜や剣、銃器ばかりでした。

甲冑や剣だらけのグレート・ホール(Photo by 朝比奈)
甲冑や剣だらけのグレート・ホール(Photo by 朝比奈)

多くの武器がつくられたなかでも、接近戦で最も有効的に使われていたのがこの「ハルバード」だったそうです。

扱いづらそうな…(Photo by 朝比奈)
扱いづらそうな…(Photo by 朝比奈)

鉄砲もかなりのバリエーションが!

銃器は細かい部分の装飾にもこだわりが(Photo by 朝比奈)
銃器は細かい部分の装飾にもこだわりが(Photo by 朝比奈)

■スコットランド国立戦争記念館
戦没者の記念堂となるこの戦争記念館は、かつては教会、その後には倉庫と変わり、第1次世界大戦以降は戦死したスコットランド兵の名簿がつくられ、魂を慰める場所になったそうです。

スコットランド国立戦争記念館はとても大きな建物です(Photo by 朝比奈)
スコットランド国立戦争記念館はとても大きな建物です(Photo by 朝比奈)

■聖マーガレット礼拝堂
現在でも結婚式などに利用されているというから驚きです。西洋人は「古城ウェディング」大好きですよね。なかでもこの礼拝堂はエディンバラ城で最古の建物で1110年のもの。デヴィッド1世がこのお城で1093年に母マーガレットを亡くした際に造らせたそうです。

右が聖マーガレット礼拝堂(Photo by 朝比奈)
右が聖マーガレット礼拝堂(Photo by 朝比奈)

ここからの眺めは、ほかの方の評判にあった通りの美しさでした。

聖マーガレット礼拝堂からの眺め(Photo by 朝比奈)
聖マーガレット礼拝堂からの眺め(Photo by 朝比奈)

下から眺めるエディンバラ城はこんな感じです。

エディンバラ城は岩山の高台に(Photo by 朝比奈)
エディンバラ城は岩山の高台に(Photo by 朝比奈)

<カールトン・ヒル>
カールトン・ヒルは海抜およそ100メートル。せっせと坂を上るのみです。たくさんの画家がここを訪れて絵を描くなど、フォース湾やエディンバラのランドマークの多くを一望できることで知られる高台の絶景スポットに出ます。ただし美しさだけではない、ハンセン病患者の収容地や処刑、埋葬が行われた悲劇の地でもあるそうです。

眺めもすばらしいカールトン・ヒル(Photo by 朝比奈)
眺めもすばらしいカールトン・ヒル(Photo by 朝比奈)

■ナショナル・モニュメント
カールトン ヒルに建つナショナル・モニュメントは、「ナポレオン戦争」で戦死したスコットランドの兵士たちを慰めるための慰霊碑として、ギリシャのパルテノン神殿をモチーフに建てられたそうです。

ナショナル・モニュメントは未完成の姿のまま(Photo by 朝比奈)
ナショナル・モニュメントは未完成の姿のまま(Photo by 朝比奈)

1822年の着工わずか7年で資金が尽き、こんな姿のまま建設はストップしてしまったそうです。完成すれば、実に大きな素晴らしい建物になっていたことでしょうね。

■ネルソン・モニュメント
アメリカ独立戦争、ナポレオン戦争などで活躍したイギリス海軍提督、ホレーショ・ネルソンがトラファルガー沖の海戦(1805年)で勝利を収めたことを祝い、1815年に建てられました。丸い塔の高さは32メートル。内部には螺旋状の階段があり、有料ですが塔の上まで登ることができ、トップは展望台になっています。

右端にアーサーズ・シートが写っています(Photo by 朝比奈)
右端にアーサーズ・シートが写っています(Photo by 朝比奈)

それぞれの位置関係はこんな感じです。この右手すぐのところに、下でご説明する「ダグラス・スチュアート記念碑」もあります。

小さな場所に見どころがいっぱいのカールトン・ヒル(Photo by 朝比奈)
小さな場所に見どころがいっぱいのカールトン・ヒル(Photo by 朝比奈)

■ダグラス・スチュアート記念碑
スコットランドの哲学者ダグラス・スチュアートさんを称えるため1831年に建設されましたが、スコットランドが誇る最高の建築家、ウィリアム・ヘンリー・プレイフェアさんの作品としても有名だそうです。モチーフにしたのは、ギリシャの「リシクラテス記念碑」とのことです。

夕暮れ時が最も美しいといわれるダグラス・スチュアート記念碑(Photo by 朝比奈)
夕暮れ時が最も美しいといわれるダグラス・スチュアート記念碑(Photo by 朝比奈)

<カールトン・ヒルからの眺め>

■アーサー王の玉座 (アーサーズ・シート)
細かな階段状になっていて、登山感覚で登る人が多いアーサー王の玉座。エディンバラの火山ははるか昔、3億5千万年以上も前に噴火したそうです。遠目からもその名残であることがよくわかります。

地層のダイナミズムが感じられるアーサーズ・シート(Photo by 朝比奈)
地層のダイナミズムが感じられるアーサーズ・シート(Photo by 朝比奈)

アーサー王の玉座の左下のほうにある、白いシートに白い棒を刺したような変わった建造物がわかりますか? これは「ダイナミック・アース」といい、地球の歴史を学ぶためのいわゆる子供科学博物館だそうです。

■ホリールード宮殿
ホリールード宮殿はホーリールード・ハウス宮殿とも呼ばれているようです。ジェームズ2世とジェームズ4世はここで結婚式を挙げ、ジェームズ5世とチャールズ1世がここで戴冠式を執り行うなど、様々な歴史的イベントが行われた宮殿だそうです。

美しさではエディンバラ城に差をつけるホリールード宮殿(Photo by 朝比奈)
美しさではエディンバラ城に差をつけるホリールード宮殿(Photo by 朝比奈)

スコットランド、いかがでしたでしょうか。歴史と美しさと、そして自然のダイナミズムが少しでも伝われば幸いです。ロンドンに旅行する機会がありましたら、是非ともスコットランドにも足を運んでみてください。期待した以上に感動すること間違いなしです。

次回はメキシコのカンクンに飛び、チェチェンイツァなどを訪ねたリポートをお届けしたいと思います。どうぞお楽しみに…!





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(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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