紫色の尿が出た女性 「いくつかの条件が重なった」と医師 仏

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女性の尿が紫色になる
女性の尿が紫色になる

腎臓病なのに饅頭が大好きすぎた男性の血液が「ミルク色」に変色したり、歯科医で打たれた局所麻酔薬の影響で、女性が「メトヘモグロビン血症」を起こして血液が紺色になったりと、医学の世界では不思議な現象がいっぱい起きている。このたびは尿の色が…。



フランス・ヴァル=ド=マルヌ県にある「ビセートル AP-HP病院」。ここに脳卒中で運ばれてきた70歳の女性患者の尿が明るい紫色を呈したことから、医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に論文が寄せられ、人々の関心を集めている。

尿道カテーテルを装着して約10日後、突然尿が紫色になったというその女性患者。その色は、尿が一定の環境にあるなか特定の細菌の影響を受けて化学反応が起きた結果であり、珍しい現象ではあるものの医学の世界では「紫の尿バッグ症候群/PUBS」の名で知られているとのこと。患者はひどく心配になるが、良性のものだそうだ。

1978年に最初に論文で報告されたPUBS。高齢者において尿道カテーテルの挿入が長引いた時に発生することがあり、他のリスク要因としては、尿路感染症が起きやすい状況や慢性腎不全の持病がある「便秘がちな女性」に起きやすいとの報告もあるようだ。



ヒトにとっての必須アミノ酸の1つに大豆製品、チーズ、乳製品などに多く含まれるトリプトファンがある。そして、その代謝に関係するインドールという有機化合物からインドキシル硫酸という物質が合成される。尿毒症を引き起こす原因にもなる、そのインドキシル硫酸が尿中に排泄され、ここに緑膿菌、グラム陰性is菌のプロビデンシア・スチュアルティイ、大腸菌などの細菌が混じると尿が紫色になるという。

ただしフランスから紹介された女性患者は、検査してもそうした細菌感染が確認されず、輸液で水分補給するのみで4日後には尿の色が正常に戻ったとのこと。PUBSの、また新たなタイプの症例なのかもしれない。



画像:『FOX NEWS』Rare chemical reaction turns French woman’s urine bright purple(The New England Journal of Medicine ©2019)

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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