【パワハラ被害者の声】「イイ話ばかりで大嘘つき」 契約書さえなく1本100円で書かされた若手ライターは激怒

この記事をシェアする
入金された金額にびっくりしたという男性(画像はイメージです)
入金された金額にびっくりしたという男性(画像はイメージです)

日本でも職場問題が大きく取沙汰されるようになってきましたが、アメリカでは何年も前からたびたびメディアが陰湿かつ悪質な上司が職場でもたらす問題を取り上げ、その対処法や法的手段につき報じてきました。当サイトでも、被害者の生々しい訴えをしっかりと伝えていきたいと思っています。



こちらで先月20日、ある雑誌社にフリーランス・ライターとして雇われていた男性Cさんの、パワハラの末の職場追放という被害経験をお伝えしました。そのCさんが、かつての同僚でやはり同じ上司によりクビを言い渡された若手ライターDさんに連絡をとって下さったため、電話でDさんにも被害談を伺うことができました。

もう何年も前、少しの間その会社に外部ライターとして在籍していたというDさん。エンタメライターの募集があると知って応募したそうです。今は芸能人がインスタグラムにアップする写真をネタにどんどん記事を書ける時代ですが、当時はそれがありませんでした。そこで彼は…。
―――――――――――――――
朝比奈:このたびは『エトセトラ』のインタビューに応じていただきまして、ありがとうございます。ずいぶん前の不快なことを今更思い出させてしまうこと、申し訳ございません。

Dさん:いえ。僕もいまだにあの会社には腹が立ってますから、また怒りを吐き出すいいチャンスだと思いました。

朝比奈:皆さんからここまでお話を伺った限り、パワハラまみれのかなり横暴な性格の方ですね、その女性の編集長さんは。

Dさん:横暴なだけではなくて大ウソつきです。何に関しても。

朝比奈:例えばどんなことがあったのですか。

Dさん:そのライティングの仕事で一番困ったのは使用する画像でした。きちんとした写真エージェンシーと契約してくれていれば、どんなジャンルでも画像が入手できて、芸能人の記事にも肖像権を気にせず使用できるのですが、契約していなかったんです。お金がないとか言って。それなのに「どんどん記事を書いてくれ」と。

朝比奈:今ならインスタグラムから芸能人の写真いっぱいお借りできますけれど、その頃はそれでは困りますよね。



Dさん:エンタメはやっぱり写真なしじゃ勝負にならないです。だから僕なりにジャンルを広げて、イメージ画像でも書ける記事で行こうと考えて…。たまたま交際中の彼女が絵がすごく上手だから、イラストを描いて手伝ってくれたんです。

朝比奈:それはすごい! オリジナリティが出ていて素晴らしいことですね。

Dさん:ところが報酬をもらう時になって驚いたんです。1本100円ですよ、100円。2時間もかけて絵と記事を仕上げているのに。そこで編集長に「そんな安いんですか」と文句言ったら、「頑張っていればいつか150円にはなる」と。頑張っても『いつか150円』ですよ? それでカッとなって「あんたね、マジで言ってんの? 聞いていた話と全然違うじゃないかよ。今どき小学生のお遣いだってもっともらってるよ」と啖呵を切ってやりました。

朝比奈:最初の契約の時に、そういう報酬に関する契約書は交わしていなかったのですか?

Dさん:はい。交わしていません。著作権に関しても報酬に関しても雇用契約に関してもナシ。会社には契約書の存在すらなかったみたいです。「とにかく仕事を始めて記事にしろ」とそればかり。何もかもずさんな会社でした。でも電話になると、いつだって羽振りのいい都合のいい話ばかりしてくるんです。

朝比奈:先ほど大ウソつきというお話もありましたよね。その点についてお聞かせいただけますか?

Dさん:採用が決まる前は、「うちは実力で報酬が決まります。普通のサラリーマン並みの報酬を目指して執筆している方も多いです」とか「広告代理店はどこもうちと取引したがっている。争うように『載せて下さい』とペコペコ頭を下げてくる」とか言うし、採用されたら、いきなり「あなたの優れた実力は業界ではもう有名です。間違いなくあなたはいずれうちのトップライターになる」とかご機嫌とってくるわけです。言うことがいつも派手で大げさでした。その安すぎる報酬はテスト期間かなんかだけだと思っていたのに、実際に仕事としてスタートした翌月にも100円で書かされていたとわかり、こちらも腹が立ったわけです。

朝比奈:そのイラストを描いてくださっていた彼女さんは、何とおっしゃっていましたか?

Dさん:「バカにするのもいい加減にしてよね」と呆れながら怒っていました。「まずは大手の写真エージェンシーとかと契約して、会社としての基盤を整えて、契約や雇用条件なんかもきちっと決めてからライターを募集するもんでしょうに、順番がおかしい」と。彼女は今、アート関係の会社でフリーランスとして仕事をしているんですけれど、「肖像権とかその使用とか法律をきちんと説明してないし、契約書を交わそうとしないところからしておかしいと思う」と言っています。

朝比奈:本当に悔しい思いをされましたね。

Dさん:いえ、いいんですよ。適当なごまかしで人を雇い、それが原因で相手が激怒のなかで辞めて行く。ブラック体質ですよね。こういうのはこちらも黙ってないですから、僕も彼女もあの会社の体制や編集長については今だって怒っているわけで…。実際、敵を作るってコワイことですよ。



朝比奈:Dさんはその後、ほかの会社でのライティングはなさっているのですか?

Dさん:はい。その後はあるウェブサイトで記事を書いています。そこは写真エージェンシーと契約していますから、彼女の出番はないですけれどね。

朝比奈:それは良かったです! Dさん、パワハラやモラハラ、ブラックの被害に遭って悩んでいるほかの方に、何かメッセージをいただけますか?

Dさん:その会社で経験したことを、それなりの組織に通報なり報告なりしてほしい。フリーランスなので今は大きな壁にぶつかりますが、法律もそうやっていれば少しずつ変わると思うんです。今でも僕は怒ってますよ、本気でね。こういうのは、やられた方は忘れませんから。しかも抱えていたらウツになっちゃうから、ライター仲間には全部ぶちまけちゃいましたよ。とにかくストレスを溜めこまない方がいいです。みんな、ホントは「このバカ野郎」と思いながらお金のために働いているんですから。話して発散するのみ。それから例えばですけど、当時の口座振込が分かる通帳のコピーなりなんなり証拠を保持をして、いずれは自分の経験を記事にしたいと思います。みんなの声もまもめて。証拠もあってそれが事実なら何も問題ないですから。

朝比奈:本当にそうですよね。そういう口先ばかりの嘘つきな人間を雇っていると、実際に会社はいつか大変なことになるわけだし。Dさん、お忙しい中を本日は本当にありがとうございました。新たな会社でどうか存分にご活躍され、その会社を見返してやってください! そして、もしもお知り合いでパワハラやブラックを経験された方がいらっしゃいましたら、是非ともご紹介ください。インタビューさせていただきたいと思います。

【インタビューに応じてくださったDさんが危害を受けることのないよう、インタビューの途中に時折出た企業名や個人名は、Dさんのご了承を得て省略・削除しました。ご了承ください。】



(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

【こちらの記事もどうぞ】
【パワハラ被害者の声】重要な相談をしてトップの逆鱗にふれ、突然クビに
上司が卑怯で大嘘つき いじめに耐え兼ねたターゲットはどうするべきか
日本の職場でも? 上司の嫌な行動ワースト10 米
海外メディアも注目する職場問題 「スタッフの悪口を言う上司は駄目ボス」
【パワハラ被害者の声】体調まで崩し辞職するも転職に大成功したケース