男女合同ジェンダーレス・トイレで待ち時間ぐっと短縮 しかし利用者は「超ビミョー」

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最速は右下のレイアウト4
最速は右下のレイアウト4

今に始まった話ではないが、あなたは女子トイレの前にできる列の長さにウンザリとしてはいないだろうか。女性なら「なんで女ばかりこんなにも待たされるのよ」と、そして男性なら「待つ側だって大変だ」と感じていることだろう。その問題を真剣に解消しようとしている人々がベルギーにいる。



ベルギー・ヘントの公立大学であるゲント大学では、2017年から工学部および建築学部の2人の教授が「ジェンダーレス・トイレの導入」でトイレはどう変わるかについて研究を進めてきた。実験では、トイレを従来のように男女用に分ける、男女に分けるが女性用を大きくする、ジェンダーレスにして1つのブロックにまとめ、便器だけ洋式便器と男性の小便用の2種類用意してみる、など様々なパターンを用意し、誰もが最も早く用が足せるのはどれか試してみたという。

この国では外出時にトイレを使いたくなった際、男性はわずか11秒で用を足せるのに対し、女性は平均6分ほど並ぶことが判明していた。急ぐ者はもうイライラだろう。娘に「我慢できないならお父さんと一緒に男子トイレへ」と言うのも無理はない。もちろんこれもある程度の年齢になれば、「イヤ」と拒まれることだろう。

このたびの実験でわかったのは、男女とも面積や便器数が同じという現状のパターン(左上:Layout 1)が一番ダメ。ひたすら待たされて女性たちがイライラすることがわかった。これを女性トイレの床面積を大きくし、便器の数を20%増やした(右上:Layout 2)ところ、女性の待ち時間は2分の1以下に短縮された。ところが、男性の待機時間が3倍に跳ね上がったという。

そして、ついにジェンダーレス・トイレでの実験だ。男女を別にせずトイレを広大な1ブロックにし、そこに洋式便器と男性用小便器を両方設置してみた(右下:Layout 4)という。すると女性の待ち時間が4分の1にまで減ったそうだ。

しかしこのLayout 3と4のアイデアについて、実験に参加した男女はいずれも賛同はしなかった。トイレには待ち時間の改善より大事なものがあるからだ。それは同性同士だからこその遠慮のなさ。これまで勢いよくオナラや下痢を放っていた男性は、女性に聞こえると思えばそれができなくなり、女性は生理用ナプキンを交換する音にも気を遣わなければならなくなる。

ましてや、職場のトイレが男女合同トイレになったとしたらどうだろう。気になる彼が、彼女が入っていたら、排尿や放屁の音は聞くのも聞かせるのも絶対にイヤだ。大嫌いな男の上司が出てきた後のトイレに入り、温かみが残るその便座に座るのもゴメンだ。

というわけで、女性のトイレの面積を拡大し、便器数を増やすというLayout 2のパターンがやはり理想ということになるのかもしれない。これは中国では数年前から真剣に「1日もはやい導入を」と叫ばれていることだという。



画像:『The Guardian』Gender-neutral bathrooms can save women from waiting forever in line(Illustration: Mona Chalabi/The Guardian)

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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