【パワハラ被害者の声】ライター補充の必要もないのに「是非うちで」 生意気と叩かれて…

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何かと人を振り回してしまう上司がいる(画像はイメージです)
何かと人を振り回してしまう上司がいる(画像はイメージです)

こちらに『パワハラとの闘い』というコーナーを新設して以来、パワハラやブラックの被害にあった方々にインタビューを申し込むことが続いております。そんななか、新しい仕事仲間から偶然得られた情報を元に、あるウェブサイトで少しの間執筆していらっしゃった海外在住の女性ライター、Aさんに連絡してみることができました。またとないチャンスです。しっかりとお話を伺うことにしました。



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朝比奈:このたびは、一方的なお願いにもかかわらず快く応じて下さいまして、Aさん本当にありがとうございます。その後のご活躍のお話も伺いまして、とても嬉しく思います。

Aさん:いえいえ。会社名などすべて伏せていただければ、私が経験したこと、喜んでお話しします。

朝比奈:ありがとうございます。読んでくださる方のなかにも、「そうだ、そうだ!」と共感を抱いて下さる方が多いように思います。具体的にどんなことがあったのか教えていただけますか?

Aさん:あるウェブサイトの女性の編集長に、「あなたにどうしてもハリウッドセレブの記事を書いてほしい」「うちは常に記者を厳選して採用しているけれど、あなたのような人はなかなかいない」などと言われ、頭を思い切り下げられている雰囲気のなかで入りました。ところが実際に入ってみると、そのサイトはライターを増やす必要なんてなかったのです。「欲しい」と「必要だ」は微妙に違いますからね。結局、複数のライター同士でネタの奪い合いになっただけでした。

朝比奈:なるほど…。それ、わかります。おそらくAさんが加入されたことで、それまでいらっしゃったライターさんにしても「良いネタを先に奪われないよう頑張らなくちゃ」と緊張するでしょうし、編集長に対しては「私だけでは不満ですか?」という苛立ちも生まれると思いますね。

Aさん:そうなんです。なので、入っちゃならない世界だと知らずに引っ張りこまれ、「すごく求められている」って勘違いしているうちに悪者にされた、そんな感じでした。

朝比奈:なぜそのようなスレ違いが起きてしまったんでしょうか。

Aさん:そこでは当時、ベテラン・ライターが数名次々と辞めちゃっていて、編集長は「ほかにも辞めそうな人がいて、どうかあなたの力を貸してほしい。思い切り優遇するから」みたいな感じで必死感が漂っていました。それなのに入ってみたら、辞めそうだと聞いていた人が落ち着いて執筆していて、私なんて邪魔なのでは…と感じる毎日でした。

朝比奈: 思い切り優遇されましたか?

Aさん:いえ、全然(笑)。

朝比奈:具体的に何かトラブルが起きたのですか?

Aさん:起きました。記事1本の入稿が終わった時、ネタが速報性の強いものだと、その旨タイトルの手前にちょっと記しておくように言われていました。私はもともと速報性のある記事にこだわっていましたから、指示通りそうしていたのですが、それが編集担当のスタッフに「この人、新しいクセに何様なの? 早く記事を公開しろと指示するとは生意気な」なんて感じに受け止められていたそうです。後でズバリそう聞かされ、本当に驚きました。



朝比奈:自分で指示しておきながら、それはひどい話ですね。「私の指示であってAさんは悪くない」と普通ならかばってあげるべきところですよね。

Aさん:すごく心外な指摘だったので、「そうならそうと、なぜもっと早く言ってくれなかったんですか? こちらはそのやり方が正しいとずっと思っていました」と返したら、突然ひどく怒り出し、次から次へとあれこれ非難されました。しかも自分だけイイ子のフリでもしたいのか、話は全て周りが主語でした。「編集部があなたのことを」「先輩ライターたちがあなたのことを」と、皆が私の悪口を言っているというのです。そして最後に「このウェブサイトでこのまま頑張っていけるものか、よくよく考えてみてほしい」と。

朝比奈:話し合いの段階も踏まず、そこでいきなり進退の決断を迫るものですか…?

Aさん:私も「はぁ?」って思いました。何かトラブルが生じたら、それをまるく収めるのがトップの仕事じゃないですか。それもせずに「こんな調子でずっと続けられますか」なんて否定的な問いかけをするんですから。人間性が悪すぎて、とてもこういう会社では働き続けたくないと思いました。それから話と違うじゃない?ってこともありました。「何本でも好きに書いてガッツリ稼いでください」みたいな話だったのに、なぜか最後は「はっきり申し上げます。1日にああ何本も書かれても困るんですよ」と。

朝比奈:おかしいですね、そういうの。サイトの月間PVがそう変わっていないとしたら、何か経営面とか金銭面で大きな問題でも起きたんでしょうか…。

Aさん:わからないです。何か隠し事があったのかもしれませんが、私はライターの皆さんと個人的に連絡を取り合うような関係にも至らず、何もわからないまま辞めましたから。

朝比奈:いずれにせよ、ずるいですね。Aさんのお力を借りたい時だけ必死になってペコペコして、ちょっと都合が悪くなってきたら、自分の指示ミスを棚に上げて「アナタもう要らないわ」だなんて。

Aさん:はい。ひどく落ち込みました。夜も眠れなくなってしまって…。しっかりとした職歴にするため、私は一社ココと決めたら、そこでできるだけ長く勤めあげたいと思っていました。それなのに、あっけなく追い出されたわけです。もっともあの人のことだから、他の皆さんには「Aさんは自らの意思で辞めていきました」とか何とか言っていると思います。



朝比奈:その後どうやって立ち直られたのでしょうか?

Aさん:その編集長との間にあったことを家族や友人、ライター仲間なんかにすべて話し、思い切り励ましてもらいました。

朝比奈:本当にそう。ストレスを溜めこまないためにもどんどん話してしまった方がラクになります。その編集長さんの話題は、悪い形でどんどん広がっていると思いますよ。

Aさん:今執筆しているウェブサイトの人たちにも、タイミングを見て少しだけ話してみたところ、やっぱり皆さんすごく興味持ってくれました。なんといってもライバルサイトの編集長の話題ですからね。ひとりが誰かに話し、またその人が別の人に…どんどん噂話というのは広がっていきます。私は今の仕事が順調ですし、もう、あとのことは知ったこっちゃないって感じです(笑)。

朝比奈:それは良かったです。素晴らしい記事でその編集長を必ず見返し、ギャフンと言わせてやってください。Aさん、本日は貴重なお話をお聞かせいただきまして、本当にありがとうございました。

【インタビューに応じてくださったAさんが危害を受けることのないよう、インタビューの途中に時折出た企業名や個人名は、Aさんのご了承を得て省略・削除しました。ご了承ください。】

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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