インドネシア・コモド島2020年から約1年の閉鎖が決定 現代の恐竜コモドドラゴン共食い問題で

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客寄せパンダ「コモドドラゴン」の共食いやまず
客寄せパンダ「コモドドラゴン」の共食いやまず

ユネスコ世界遺産にも登録されている有名な「コモド国立公園」を擁する、バリ島からすぐのインドネシア・コモド島がしばらく閉鎖される可能性が出てきたことを少し前にお伝えしていた。それがいよいよ決定したもよう。その島を中心に生息し、名物となっていた“現代の恐竜”ことコモドドラゴンの個体数が共食いにより減ってきたためだ。



オオトカゲの中でも極めて大きく、オスにいたっては体長が3m、体重が80kgを超すほど大きくなるコモドドラゴン。トカゲの域を完全に超えたまさに恐竜である。さらに彼らは獰猛で食欲旺盛。餌となる動物をみつければ大変な攻撃力を発揮し、毒を流し込んでとどめを刺す。普段はシカがその標的であったが、その個体数が減ったことでコモドドラゴンは共食いをするように。空腹だとイノシシ、牛、ヤギを襲うことがあるが、人間もこれまでに数十名が襲われ死亡した者もいる。

そんなコモドドラゴン見たさに毎年大勢の観光客(95%が外国人)がコモド国立公園を訪れ、大きな観光収入をもたらしていたが、先に発表した計画の通り東ヌサ・トゥンガラ州観光局は「1年にわたりコモド島を閉鎖する。今後は環境森林省とも連携していく」と発表した。閉鎖は断腸の思いであったに違いない。

西のコドモ島から東のアロール島まで170を超える島がある東ヌサ・トゥンガラ州のうちコモド島だけが閉鎖の対象となり、観光客の訪問は今年いっぱいまで可能だという。観光産業に従事する地元の企業・商店などの抗議が相次いでいたことから、トーンダウンしてコモド島のみの閉鎖にとどめたもようだ。

コモドドラゴンの生息数を増やすには餌となるシカの生息数を増やすしかない。シカも餌が必要である ― こうしたことから国立公園をかつてのより自然であった頃の姿に戻す必要がある。すでにこの経費として7億円超の予算を組まれているが、シカの減少の一因としては密猟も長きにわたり問題視されてきた。住民の理解や協力も必要となるであろう。

「公園の維持やコモドドラゴン保護にかかる費用を観光客にも負担してほしい。500ドル支払っても来てくれるという人のみ歓迎したい。入場料の大幅アップを検討する」という極端な案も少し前に出ていたコモド国立公園と州政府。貴重な観光資源であるドル箱スターのコモドドラゴンをなんとか守ろうと誰も必死である。

ちなみにこちらは、東南アジアのビーチリゾートでよく出会うオオトカゲの一種「ミズオオトカゲ」である。

こちらは東南アジアでよく出会うミズオオトカゲ(Photo by 朝比奈)
こちらは東南アジアでよく出会うミズオオトカゲ(Photo by 朝比奈)

こちらはタイ・シミラン諸島でみかけた個体で体長は2メートルほど。人懐こいわけではないが、人間に好んで近づくこともなく大人しい印象がある。もっとも空腹なら観光客の食べ物を横取りするくらいはあるのだろう。



参照および画像引用:『COCONUTS JAKARTA』Komodo Island will be closed to visitors for one year starting in 2020: NTT government(Photo:AYANA Komodo Resort)

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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