タイ・バンコクの大気汚染が悪化の一途 咳、喘息、目の充血、鼻血、血痰と被害続々

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若者もこの通り。バンコクの大気汚染は悪化の一途
若者もこの通り。バンコクの大気汚染は悪化の一途

タイの首都バンコクが今、深刻な大気汚染に苦しんでいる。幼い子や高齢者だけが被害を受けやすく重症化するというより、万人に等しく健康被害をもたらす可能性があることも大気汚染の特徴である。このほど20代の若者がその影響で5日間も大病院の集中治療室(ICU)で過ごすはめになり、「他人事ではない」として国全体に波紋を広げているようだ。



バンコクの南西に位置するサムット・ソンクラム(Samut Songkhram)在住のソムポル・パナラッタナソポンさんという28歳の男性。彼の姉がこのほどFacebookに「弟は病院の集中治療室で5日間も過ごしました。すべて大気汚染の影響だそうです。わずかな粉塵などと甘くみてはならないようです」として綴った病状があまりにも深刻だ。

ソムポルさんは先月31日夜、用事がありバンコク・パトゥムワン区のチットロムで約30分ほど過ごしていたところ咳と喉のイガイガが現れ、熱も出てきた。その病状は数週間続いたが元来アレルギー体質で喘息の持病もあるせいか、彼はそれほど深刻に捉えず風邪薬や解熱剤で様子を見ていたという。

ところがある日、眠りから覚めて彼は息が出来ず胸が苦しいことに気づいた。ほどなくして意識を失った彼はすぐに地元のSomdej Phra Phutthaloetla病院に運ばれ、煙、ウイルス感染、そして大気汚染など炎症を引き起こす物質が原因となる深刻な喘息性気管支炎と診断された。そこで2日間を過ごし、しかし意識が戻らず低酸素血症も起こしていることからMahachai病院の集中治療室へ転院。そこでも3日間を過ごしたという。

診断した医師は「ソムポルさんは死にかけていました。高レベルのPM 2.5によるものだと確信しています。様子を見ようなどと考えず、何かおかしいと感じたらすぐに病院を受診するようにしないと同じようになりかねません」と警告している。そうした状況下で人の粘膜はとても敏感になっており、ソーシャルメディアにはバンコクの人々が投稿した目の充血、鼻血、血痰などを訴える写真が多数確認されている。

タイ・バンコクの大気汚染を示す指数はすでにレッドゾーン
タイ・バンコクの大気汚染を示す指数はすでにレッドゾーン

喘息など呼吸器疾患のある人は長期間の屋外活動を避けるべき状況にあり、体育の授業や通勤通学などにも神経を払わなければならない。もちろんそうした基礎疾患がない者でも、極力室内で過ごすべきだとタイの専門家は警鐘を鳴らしている。大気汚染がますます深刻化し、過去最悪のレベルになっているバンコク。もはや国民全体が政府の対応不足や遅れを批判している状況だ。



参照および画像引用:『COCONUTS BANGKOK』Thai man says Bangkok’s heavy air pollution sent him to the ICU for 5 days

参照:『aqicn /Worldwide Air Quality』Air Pollution in Thailand: Real-time Air Quality Index Visual Map

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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