浄水器でろ過した水に要注意 鼻うがいを励行していた米女性がアメーバ性脳炎で死亡

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恐ろしいアメーバ、女性を脳炎で死なせる
恐ろしいアメーバ、女性を脳炎で死なせる

鼻炎、アレルギー性鼻炎、副鼻腔疾患、または鼻風邪の症状を緩和するために「ネティポット(鼻洗浄器)」を利用している方は、どうかその水質に十分に気を付けて頂きたい。慢性副鼻腔炎につき、長きにわたり鼻うがいを行なっていた米シアトルの女性が、脳に入り込んだアメーバが原因で死亡した。



米国感染症学会の学術誌『International Journal of Infectious Diseases』に、このほどシアトルの医療機関「Swedish Medical Center」の脳神経外科医ほかが連名で寄せた論文によると、今年1月に非常にまれな脳炎を起こして死亡したのは米シアトルの69歳の女性。水道水をブリタの浄水器でろ過したものを使用して「鼻うがい」を励行していたことが原因と考えられるといい、ジェームズ・コブズ博士はこう説明している。

「脳の手術を行なったところ、女性の脳内にはゴルフボール大のぐじゃっとした血まみれの部分がありました。何事だろうとその組織を調べたら、土壌や淡水に存在するバラムチア・マンドリルリス(Balamuthia mandrillaris)というアメーバが入り込んで、肉芽腫性アメーバ性脳炎を起こしていたことがわかりました。アメーバは長い月日をかけ、彼女の脳を少しずつ蝕んでいったと考えられます。」

この症例について米・疾病予防管理センター(CDC)のジェニファー・コープランド博士は、『シアトル・タイムズ』や『NBC』の取材にこう話している。

「ネティポットはバクテリアやウイルスの心配がほとんどない、滅菌された水道水の使用が推奨されています。濾過した水道水を使用しないようにしてください。どうしてもそれを使う場合は3〜5分間ほど煮沸し、ぬるま湯程度に冷ましてから使用するべきです。」

「また、ペットボトルに入って売られている天然水は滅菌されていないものと考えてください。沸騰させない限り使用してはなりません。同様にネティポットについても水道水で洗い、煮沸するなどして乾燥させた状態で保管することを心がけてください。」

1974年から2016年にかけて、米国では109例の発症があったというこの脳炎。極めてまれではあるが、発症すれば90%が死に至るという恐ろしい中枢神経系の感染症だ。初期症状は顔、胴または手足の発疹、頭痛、肩こり、光への過敏性、吐き気や嘔吐、発熱などがあるというが、この段階でその病気を疑う者はまずいない。脳が侵されて初めて痙攣発作や発声困難、身体の麻痺や歩行困難といった症状が現れ、その時にはまず手遅れであるという。



参照:『NBC News』Careful use of neti pot advised after woman contracts rare but fatal brain infection 

画像:『IJID Online』Fatal Balamuthia mandrillaris brain infection associated with improper nasal lavage

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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