<インド>ついに射殺 過去2年で最低でも12人を食い殺したベンガルトラ「T-1」

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インドで人食いトラT-1ついに射殺される
インドで人食いトラT-1ついに射殺される

インドでかつては絶滅危機にあったものの、政府の介入によりその数が増加傾向に転じていたベンガルトラ。ところが徐々に人里に現れるようになり、ある村ではここ2年で12名以上(14名とするメディアも)が人の血のうま味を覚えたトラにより命を奪われていた。このほどついにその悪名高き一頭が射殺されたことが伝えられている。



2016年1月以来ベンガルトラに急襲される被害が続出していたのは、インド・マハーラーシュトラ州のパンダーカワーダという村。被害にあった人々の体にはトラ独特の大きな爪痕が残り、手足を食いちぎられ、全身の60%を食べられ骨がむき出しになった遺体もあった。目撃証言、現場に残された足跡、唾液などからある一頭のメスのベンガルトラが特定され、森林当局はそれを“T-1”と名付けて厳しい処分を検討するようになった。

人間ばかりか野生のカモシカや飼育されている豚、牛、馬なども襲われているため森林当局はT-1の射殺許可を政府に申請したが、絶滅危機にあり、かつ子を育てているメスの野生動物を射殺することは倫理上許されないとしてムンバイの動物保護団体がそれを阻止。麻酔銃の使用のみ許されたなかで被害者の数はさらに増え続けたという。



ところがインドの最高裁判所がついに森林当局にT-1の射殺を許可するという判断を示した。生きた状態での捕獲を基本とするも叶わない場合は射殺もやむなしというその内容は、事実上の射殺を可能にした感がある。そしてこのほどマハラシュトラ州の森林組合が150人以上の隊員を動員し、ドローン、赤外線カメラ、鼻の利く犬を伴ってT-1の徹底捜索を実施。2日夜11時ごろ、ついにT-1が殺されたことが大きく伝えられた。撃ったのはインドの有名なハンターを父に持つアシュガー・アリ・カーンさんであったという。

ところが、捕獲を目的に最初は麻酔銃を放ったという当局の説明に対し、マスコミほかが異論を唱え騒いでいるもようだ。公開された情報から、横たわった遺体に麻酔銃のダーツが撃ち込まれたように見えるため、最初から射殺するつもりで臨んだ疑いがあるという。また動物保護活動家も「裁判所からは捜索活動に獣医の同行が求められていたはずだが、それを守らなかったのは非道な行為」などと批判している。

そして自然保護活動にあたる人々は、従来から「ベンガルトラによる被害の最大の原因は森林の減少にある。トラが人里に現れて危害を加えるという発想を改め、開拓を続ける人間の側がトラの棲む世界に侵入していると考えるべきだ」といった声が上がっていた。 なお、T-1は生後10か月の2頭の子を育てていたという。



参照および画像引用:『SKY NEWS』Man-eating tigress shot dead in India(Pic:Indian Forestry Department) 

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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