<洋楽マニア>静かな夜、ワイン片手に聴きたい逸曲 ピーセス・オブ・ア・ドリーム『Lovers』

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ワイン片手に美しいバラードを(Photo by 朝比奈)
ワイン片手に美しいバラードを(Photo by 朝比奈)

こんにちは、朝比奈です。フュージョンやスムーズ・ジャズを語る上で、決して忘れてはならない1人がグローヴァー・ワシントン・Jr.(1999年12月17日に56歳で逝去)です。本人はジャズ界では有名なサックス奏者であちこちのレコーディングにゲスト参加したほか、日本では1980年にアルバム『ワインライト』が大ヒット。ビル・ウィザースが歌った『Just the Two of Us(邦題:クリスタルの恋人たち)』のメロディが今なお鮮明によみがえってきます。



その彼が1979年、アトランティック・シティ・ジャズ・フィスティバルにて出会い、どうしても手掛けてみたいと接触を図り、育てて売り込んだのがフィラデルフィア出身のグループ、『ピーセス・オブ・ア・ドリーム(Pieces of a Dream)』でした。当時まだ10代で粗削りだった彼らにここまで美しいメロディを歌わせ、見事な音楽性を開花させたグローヴァー・ワシントン・Jr.。ダイヤも磨かなければ光らないように、優れた歌手もやはり名プロデューサーとの出会いが必要なのでしょう。

ハーモニーがひび割れ、エンディングがやや粗末な感じがするため音源としては時代の古さが出ているのですが、キーボードの絶妙なコードとメロディラインの美しさはため息ものでした。「どうして女性コーラスがこの音から入って来るわけ? こんな譜面もらって驚いて、でも歌ってみたらシックリ、みたいな」、「グローヴァー・ワシントン・Jr.はまさに音の魔術師」などと音楽好きな友人と語り合った一曲でした。ああ、懐かしいです。

動画:Seb Quelcutti『YouTube』Pieces of a Dream – Lovers



20歳前後でありながら、彼らはここまでの実力派グループでした。グローヴァー・ワシントン・Jr.の見立ては間違っていませんでしたね。若いだけあって、有名な『Shadow of Your Smile』もあまりセンチメンタルさがありません。その代わり素晴らしいテクニックが前面に出ています。ピーセス・オブ・ア・ドリームの素晴らしい、筆者も大好きな一曲です。

動画:pnojazz『YouTube』Pieces Of A Dream – The Shadow Of Your Smile

若いにもかかわらず、ものすごく大人向けの洗練された音楽を聴かせてくれたピーセス・オブ・ア・ドリーム、いかがでしたか? どうぞ次回もお楽しみに…。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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