『スプラッシュ(Splash)』 ~人間と美しい人魚の運命の恋~トム・ハンクスの名演技に涙と拍手! 

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美しい人魚に恋してしまったら…。
美しい人魚に恋してしまったら…。

『スプラッシュ(原題:Splash)』1984年日本公開
監督:ロン・ハワード  主演:トム・ハンクス ダリル・ハンナ

ある日のこと、ケープコッドで船から光り輝く海に飛び込んだ少年アランは、幼くも美しい人魚と出会う。互いに手を伸ばし合い見つめ合ったふたりは惹かれあうが、アランは救出しようと果敢にも後に続き飛び込んだ大人に引き上げられ、人魚とは離れ離れに - 少年の乗る船を悲しそうに見つめるしかない人魚だが、このふたりの縁は決して切れることはなかった。



この物語は、アラン(トム・ハンクス)が大人になり偶然にも人魚マディソン(ダリル・ハンナ)に再会し、激しい恋に落ちる極上の恋愛映画である。ジャンルとしては「ファンタジックなラブコメ」とされるのだろうが、それはコメディ俳優として高い人気を誇った故ジョン・キャンディらが出演しドラマを盛り上げているからで、物語そのものは「本当の愛とは何か」を問うディープな内容に仕上がっており、「これを観て泣いた」「愛とは何かを考えさせられた」という人は実に多い。

というのも、マディソンは体が乾燥している間こそ脚のある若い女性そのものの姿だが、水に濡れるとまた人魚の姿に戻ってしまう。そして必ず数日のうちに海に戻らねば生きていけない。しかもアランはそのことを知らない ― この辛い事実、運命にマディソンはアランの求婚にも首を縦に振ることができないのだ。

しかし秘密を告白する覚悟を決めたマディソンは、アランと「永遠の愛を誓い合おう」と決意…にも関わらず、‟ある事”を機に告白よりも先にアランに正体を知られてしまい、ふたりの愛が試されることになる。なぜならマディソンは女性ではあるが、決して人間ではない。しかも彼女の世界、すなわち海の中で彼女の下半身は魚。一緒に歩くこともできなければ、ほかの男女のように“愛しあう”こともできないのだ。

普通に愛しあうことのできぬ人に恋をし、強く惹かれあったら自分はどうするだろうか。まるで未知の世界からやって来たかのような美しい人。そこに再び戻らねばならぬ、そんな人に恋をしてしまったら…? 
 


この映画は「人魚と若い男性」を主人公としたありえない話にほかならない。しかし、何らかの原因で“男女の関係”は持てない、または持てなくなる運命の誰かとの恋ならありえない話ではない。いつか遠い場所に行かねばならぬ人を好きになってしまう可能性は、誰にとってもゼロではないだろう。設定こそ斬新だが、これは純粋な愛を描いた物語なのだ。

さて、この映画でアランは最後にどのような決断を下すのか。そしてふたりの恋はどのような方向に向かうのか。この映画のラストシーンはあまりにも美しく、思い出すだけで胸が熱くなる。誰かを心から愛するとはどういうことなのか。家族の愛や正義の心とはどういうものなのか。笑い、ときめき、愛がいっぱいつまったこの作品は、ひとりでの鑑賞をお勧めしたい。きっと自分の心に向き合うヒントをくれる、貴重な作品として心に残るはずだ。

動画:YouTube ムービー『YouTube』Splash – Trailer

画像:『Instagram』dhlovelife

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(Kayla星谷/エトセトラ)

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