<世界旅紀行>『エジプト』その4 アスワンから夢にまで見たアブシンベル神殿へ

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アブシンベル神殿を正面から捉える(Photo by 朝比奈)
アブシンベル神殿を正面から捉える(Photo by 朝比奈)

~目標は世界遺産・厳選52か所の制覇~

Day6 アスワン

アスワンハイダムを見学してからイシス神殿へと移動しました。船から見えたイシス神殿の「トラヤヌス帝のキヨスク」が素敵です。



■イシス神殿

イシス神殿トラヤヌス帝のキヨスク(Photo by 朝比奈)
イシス神殿トラヤヌス帝のキヨスク(Photo by 朝比奈)
イシス神殿の見事なレリーフ(Photo by 朝比奈)
イシス神殿の見事なレリーフ(Photo by 朝比奈)

羽を広げるイシス神と包み込まれる夫のオシリス神、左は2人に捧げものをするファラオです。

イシス神殿の別名は“フィラエ神殿”(Photo by 朝比奈)
イシス神殿の別名は“フィラエ神殿”(Photo by 朝比奈)
息子ホルスに授乳するイシス神(Photo by 朝比奈)
息子ホルスに授乳するイシス神(Photo by 朝比奈)

イシス神が立ったまま息子ホルスに授乳とは、いったい何歳までオッパイを飲んでいたのか…。この神殿はカルトゥーシュで知られる聖刻文字「ヒエログリフ」の美しさ、鮮明さで有名です。

■ファルーカ(帆掛け舟)体験

憧れの帆掛け船「ファルーカ」を体験(Photo by 朝比奈)
憧れの帆掛け船「ファルーカ」を体験(Photo by 朝比奈)

お約束なのでしょうが、中ではアクセサリーの販売が行なわれました。船を漕ぐだけでは大したお金にはならない、大事な収入源なのでしょう。結構気に入ったので、2本買ってみました。

ファルーカ船ではネックレスの販売も(Photo by 朝比奈)
ファルーカ船ではネックレスの販売も(Photo by 朝比奈)

■アスワンスーク

スパイス店に興味津々(Photo by 朝比奈)
スパイス店に興味津々(Photo by 朝比奈)
水タバコを楽しむ男性があちこちに(Photo by 朝比奈)
水タバコを楽しむ男性があちこちに(Photo by 朝比奈)

スークとは市場の意味です。私はあるスパイス店で、エジプトの人々が初期の風邪や頭痛に用いるというハーブを煎じて粉末にした面白いお茶を買いました。薬草の香りをうまくミントでまとめてあり、家族にも評判で、本当に頭や気分がスッキリとします。誰もが「もう1度ほしい」と言うのですが、いまだ名前も何もわからないままです。

DAY7 ナイル川クルーズ下船、アブシンベルへ

ナイル川クルーズ船からの撮影(Photo by 朝比奈)
ナイル川クルーズ船からの撮影(Photo by 朝比奈)

ナイル川クルーズで4泊、それはラクな旅が続いたのですが、いよいよ下船する朝を迎えました。キャプテン、料理長ほかクルーザーでお世話になったスタッフの皆さんに別れを告げて、船を後にし、車で約3時間半、一路アブシンベル神殿を目指しました。到着は夕方となり、まずは「ネフェルタリ・ホテル・アブシンベル」にチェックインしました。

ネフェルタリ・ホテル・アブシンベルは神殿に徒歩で行ける(Photo by 朝比奈)
ネフェルタリ・ホテル・アブシンベルは神殿に徒歩で行ける(Photo by 朝比奈)

このホテルはアブシンベル神殿に徒歩8分で出かけられます。客室はシンプルながら広く、温かみがありました。



■アブシンベル神殿

こうして夜に神殿で開催される「音と光のショーに向かいました。

アブシンベル神殿の「音と光のショー」は一見の価値あり(Photo by 朝比奈)
アブシンベル神殿の「音と光のショー」は一見の価値あり(Photo by 朝比奈)

観客席も立派でエキサイティング。これは1泊する者のみの楽しみとなります。

 

Day8~ アブシンベルからカイロに戻り、イスタンブールへ

早朝に徒歩でアブシンベル神殿へ。ご来光は大きなナセル湖からです。

ご来光を見に早朝アブシンベル神殿へ(Photo by 朝比奈)
ご来光を見に早朝アブシンベル神殿へ(Photo by 朝比奈)
アブシンベル神殿の門番(Photo by 朝比奈)
アブシンベル神殿の門番(Photo by 朝比奈)
ラムセス二世像の足元にあるのは…(Photo by 朝比奈)
ラムセス二世像の足元にあるのは…(Photo by 朝比奈)

ラメセス2世像は高さが20mもあります。その足元をよく見ると王妃ネフェルタリと子供達の像が。細かいですね!

 

★ここで余談ですが…古代エジプトの4大美女をご存知ですか?

ファラオこと絶対君主の王もそれぞれに個性的だったようですが、女王も当然いろいろいたようです。そして紀元前1000年ごろ、つまり今から3千年も昔であっても「美しく華やか」であることは、女王としての名声を得るための絶対的な条件だったのかもしれません。特に有名なのはネフェルタリ、ネフェルティティ、クレオパトラ、ハトシェプストの4名。彼女たちは大変な美女揃いで、2名に用いられた「ネフェル」とはズバリ美しいという意味だそうです。

① ネフェルティティ=後に王となったツタンカーメンの継母。つまり彼の父アクエンアテン王の妻。

② ネフェルタリ=エジプトの最高のファラオ、ラムセス2世の妻。

アブシンベル小神殿にも注目(Photo by 朝比奈)
アブシンベル小神殿にも注目(Photo by 朝比奈)

こちらはアブシンベル小神殿。左からラムセス2世、王妃ネフェルタリ、ラムセス2世、ラムセス2世、王妃ネフェルタリ、ラムセス2世の像です。夫人は30人、側室も大勢で200人弱の子をなしたといわれるラムセス2世ですが、ネフェルタリの若すぎる死に「彼女より愛せる、彼女より美しい女性などこの世に一人もいない」などと深く嘆き悲しんだそうです。建築王でもあったラムセス二世は亡き愛妻のため神殿や寺院を建てました。彫像のサイズが自分と同じであることも多く、ほかの妻や側室が入る隙もないほど彼はネフェルタリに夢中であったことがわかります。

 

アスワンスークで購入したパピルス“風”の絵(Photo by 朝比奈)
アスワンスークで購入したパピルス“風”の絵(Photo by 朝比奈)

これはアスワンスークで買ってきた“パピルス画風”の絵です。額に入れればそれなりです。本物のパピルス画を扱うショップにも連れていってくれましたが、バカ高くて手が出ません。この絵は「ラムセス2世とネフェルタリ王妃」だと思って買ったのですが、大間違いでした。左は「妻が安産でありますように」とタウレト女神(妊娠と出産を守る神)にパピルスとハスの花束を捧げるラムセス2世だそうで、原画では彼の後ろにネフェルタリ王妃が立っているのだそうです。ちなみにラムセス2世は身長が183㎝もあり、24歳で即位し、当時のエジプト人の平均寿命が35~40歳だったなか、90歳まで生きた大変な長寿であったといわれています。



③ クレオパトラ(7世)

女性でありながらプトレマイオス朝、そして古代エジプト最後のファラオであったクレオパトラ。言わずと知れた絶世の美女…といいたいところですが、近年この説はかなり覆され、正確には「処世術にたけた頭の良い女性」ということになるそうです。クレオパトラが18歳であった紀元前51年に国王であった父が死亡。なんと彼女は弟のプトレマイオス13世と近親婚を遂げました。古代エジプトではファラオが死亡すると、第一子が娘であった場合の王位継承権はまずはその長女の夫であったとのこと。そのため長女が弟である長男と結婚してくれれば万々歳。「血族のみで固めれば国はますます安泰」というわけです。その影響か、今でもエジプトの男性は妻や恋人より姉との関係を大事にしがちだとガイドさんが言っていました。

しかしクレオパトラと弟は夫婦仲が悪く、国が弱体化してしまい、当時ものすごい勢いで台頭していたローマと同盟を組むことを考えたクレオパトラに対し、弟のプトレマイオス13世はクーデターを起こして姉を追放。当時20歳そこそこのクレオパトラは、裸の自分を絨毯に包んで送り届けさせるという驚きの“枕営業”でローマの権力者であった50代のカエサルを魅了し、2人はしばらく愛人関係を続け、反対勢力を打ち倒してファラオに君臨しました。それでもずる賢いクレオパトラはもう一人の弟プトレマイオス14世と結婚。さらにカエサルとの不倫をも続行。彼との間にカエサリオンという男児を出産してローマへ移ったそうです。

ところが紀元前44年にカエサル暗殺事件が起き、クレオパトラは息子とエジプトに帰国することにしました。そんな中で弟で夫のプトレマイオス14世が毒殺され、クレオパトラは徐々に勢力を増してきたアントニウスに媚びることを考えました。美しく着飾りお香を焚いた魅力的な宴に彼を招き、やがてアントニウスの愛人となって彼の子を3人産みました。ところがこの二人に反感を抱いていたのが当時ローマで政権奪還を狙っていたオクタヴィアヌス。アクティウムの海戦で彼はこの2人を追放しました。エジプトに向かって逃げる途中、アントニウスは愛するクレオパトラが死んだとの誤報を受け取り、ショックで自殺。彼の死の10日後にはクレオパトラも自殺しました。まだ39歳。毒蛇にわが身を噛ませるという壮絶な方法であったそうです。

 

④ ハトシェプスト

付け髭で男のファラオを演じていたハトシェプスト(Photo by 朝比奈)
付け髭で男のファラオを演じていたハトシェプスト(Photo by 朝比奈)

夫トトメス2世の早世に世継ぎの息子トトメス3世が幼すぎることから、女性ながら偽のあごひげを付けて王位に就いた果敢なる女王。22年間にわたりファラオとしてエジプトを平和なまま統治しました。彼女のレリーフや像が次々と破壊されたのは、息子が母親を嫌っていたという説もあれば、男たちが女のくせに、とその強い権力をやっかんだからともいわれています。

 

★処世術ならぬ「射精術」に驚き!

古代エジプトの多くのファラオが行なっていた驚きの儀式をご存知ですか? それはナイル川に向かって射精すること。なんとも奇妙な、しかし実に真剣な儀式であったそうです。「神もそうして子を作ってきた。ファラオの神聖なる種(精子)をナイルの水に撒こう。五穀豊穣が叶う」と考えられていたそうです。女王にして“ファラオ”を名乗ったハトシェプストだけは例外であったのでしょう。

 

あ、ピラミッドだ!(Photo by 朝比奈)
あ、ピラミッドだ!(Photo by 朝比奈)

ふと下を見たらなんと三大ピラミッドが! これは大きな感動でした。

カイロ到着後、イスタンブール行きのフライトまで時間がたっぷりとあるため、600以上のショップが入っているエジプトの最高級ショッピングモール「スターズ・センター」へ。空港にも近いヘリオポリスという町にあります。超近代的で驚きました!

カイロの「スターズ・センター」(Photo by 朝比奈)
カイロの「スターズ・センター」(Photo by 朝比奈)

そして日本に戻る前にちょっと寄り道。実はこの旅行、イスタンブールにも寄りたくて、エジプト航空の直行便ではなくイスタンブールでのストップオーバーが可能というトルコ航空の航空券を購入しました。トルコ航空はお食事が美味しくてアメニティが良いのです。アタテュルク国際空港で起きた自爆テロの影響か、例えば日本への帰国便は後方の座席がガラガラで、足は折り曲げますが3列席で横になって寝ることができました。運賃も安く、申し訳ないくらいでした。

 

次回はイスタンブール紀行となります。どうぞお楽しみに!

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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