<元外資系CAその世界を語る>Vol.6 お客様も色々な方が…王族の乗務、そして男性客のセクハラ

この記事をシェアする
カタール・ドーハ国際空港のカフェで(Photo by 佐藤めぐみ)
カタール・ドーハ国際空港のカフェで(Photo by 佐藤めぐみ)

~外資系エアラインのCAとして世界81都市に飛んだ日々~

■王族のメンバーが搭乗

これは私がビジネス・ファーストクラスに昇進したての頃の話です。私が勤めていたエアラインの国家の王様、妃殿下とお子様は専属プライベードジェットで移動しますが、その他の王族は民間旅客機で移動するため、そういう方が搭乗する場合は超・超・超VIPな待遇をするよう求められます。あるフライトで王族の方が私を呼び止め、「I want…」とおっしゃって、口元でパタパタと手を動かす仕草をされました。多くの王族はあまり英語が達者ではなく、アラビア語が通じないとわかるとジェスチャーを多用されます。それを「気分が悪くて戻したいのだろう」と察した私は、シート前部に収納されているAirsickness bag(ゲ●袋)を取り出し、その口を開いて差し出したところ彼は大爆笑。失礼を詫びてアラビア語が話せるクルーに変わってもらった所、それは「私は何か食べたい」というジェスチャーだったそうです。彼もクルーも爆笑という恥ずかしいお話でした。



■男性客からのセクハラ

私がいた国にはいわゆるスーパーゼネコンと呼ばれる建設関連の有名企業や総合商社が多数進出しており、日本人の駐在員さんが度々フライトを利用して下さいます。毎回ビジネス・ファーストクラスのご利用という方も多数いらっしゃいます。徐々に顔なじみになりますから、「今度お食事やゴルフどう?」と誘われることもありました。でも機内でお酒が進むにつれ、変態オヤジと化してしまうお客様がいらっしゃることにはやはり困惑させられました。日本線のビジネスクラスには日本酒と焼酎が大瓶で搭載されており、注文を受けるとギャレーでお酒をつぎ、グラスでお持ちすることになっているのですが、必ず「焼酎をボトルでキープするから、僕の席の横に置いてちょうだい」とおっしゃる方がありました。

お客様の飲み過ぎは思わぬ体調の変化につながるため、どのエアラインにおいても深酒を禁じる厳しい方針があるのですが、この方は何と言っても強気のフリークエントフライヤー、ゴールドカードメンバーなのです。チーフパーサーも渋々OKを出すわけです。そしてボトルキープの後、必ず“気に入ったCAのご指名”となり、「あなたが僕の専属ってことでよろしくね」と声をかけてきます。

(次のページへ)